個人アプリに挑戦しようと思っているけど、アプリで稼いでいくことはできる?
アプリをリリースしたけど、成果が出ない…
このまま続けていて成果は出るようになるのかな?
こんな疑問にお答えします。
ネイチャーエンジニアの亀田です。
僕は10年以上エンジニア経験を積んできました。
会社員で10年経験、フリーランスで2年経験、という感じです。
僕は今まで会社員時代を含めて9本のアプリをリリースしてきました。
ゲーム会社に勤めていたこともあって、そのうち8本がゲームアプリです。
現在配信中のアプリはこちら。
そして経験者としての僕の結論ですが、
個人アプリのみで生活していくのはハードルが高い
です。
今回、その理由を僕の体験談を踏まえながら解説して行きます。
個人アプリで稼ぐのが難しい理由
スマホ市場が未成熟であれば僕の意見も違ったかもしれません。
しかし今の時点において、安定して稼ぐのは難しいと思います。
その理由は大きく3つあります。
- 開発者の対応項目の増加
- プロモーションの重要度の増加
- コンテンツのリッチ化
1. 開発者の対応項目の増加
スマホアプリ市場が成熟するにしたがって、開発者がやらなくてはならないことは年々増えています。
特に、iOSアプリの場合は、Appleのアプリ審査をクリアしないとリリースすることすらできません。
例えば、以下のような対応。
- ATS対応(HTTPS通信への対応)
- プライバシーポリシーや規約周りの厳格化
- 新OSへの対応
- 毎年発表される新しい端末度への対応
技術や端末の進歩による対応や、市場が大きくなってセキュリティ面への強化が必要だったり、トラブルが増えたことなどが影響しています。
市場が未成熟な頃は、もっと手軽にリリースできました。
その分、Web上に転がっているノウハウや解決策は見つかりづらかったですが。
やることが増えるということは、コストが掛かるということです。
人手も資金も少ない個人開発者には苦しいところです。
2. プロモーションの重要度の増加
市場が成熟したということは、競合も増えているということです。
いわゆるレッドオーシャンです。
以前は、アプリを配信するだけで、それなりにユーザーの目に止まりました。
しかし今はアプリが増えすぎて、配信開始しただけではほとんど見られません。
また、今は大企業も多く進出して、バンバン広告を打ってきます。
大企業と正面衝突するようなことはしないとしても、レッドオーシャンでも見てもらえるだけのプロモーション力が求められます。
- コストをかけて広告を出す
- 多くのフォロワーがいるSNSを持っている
- その他何かしらの販売チャネルを持っている
あたりがないと、アプリをユーザーに見てもらうことすら難しいです。
僕の場合は、ブログや、過去出しているアプリから、多少は流入がある、という感じです。
3. コンテンツのリッチ化
アプリのコンテンツはリッチ化しています。
少し前は「アイデアがあれば見た目は悪くても行ける!」という感じで、アイデア+フリー素材のみで勝負もできましたが、今はそれで成功するケースは少ないと思います。
ランキング上位にいるアプリを見ると、ライトアプリであってもクオリティは非常に高いです。
さらに、見た目が良ければヒットするわけではありません。
人を集める(=アプリをDLしてもらう)までも難しいですが、課金してもらうとなるともっとハードルが高いです。
マーケティングスキルが必要になってきます。
開発者は、開発スキルだけでなくマーケティングスキルも身に付けないと売れない、ということがまたハードルを高めています。
個人アプリで成功するのに大事なこと
上で個人のアプリ開発の厳しい話を述べてきましたが、では開発者はどうすれば良いのか?
僕は以下の2つが大事だと考えています。
- 長期的に考える
- 熱意の保てないことはやらない方が良い
1. 長期的に考える
短期的なヒット(バズるなど)を狙っても、結局長期的にはそれで生活していくことはできなくなります。
例えば、流行に乗っかったネタアプリ的なものをスピード重視で出し続けるやり方もあります。
しかし、先述したコンテンツのリッチ化やリリースまでのハードルを考えると、今はその戦略では稼ぎづらいと思います。
では、何が大事かというと「長期的に考える」ことだと思います。
僕の場合は、以下の「むしマスター!2」が4万DL超えをしています。
でもこれはリリースしてすぐに上がったわけではありませんでした。
リリースした後も地道に改善をしていたところ、ある時、季節要因や関連コンテンツが話題になったことなどでDL数が伸びました。
このように、伸びるタイミングはなかなか予測できません(一気に広告出したりすれば別ですが)。
なので、とにかく長く土俵に立ち続けて、以下を続けるのが大事です。
- アプリの使われ方やユーザーの動向を分析する
- 分析結果に応じて改善をし続ける
これを実現するのに必須なのが、「運用コストを下げること」。
例えば、
- 売上がないのにサーバー代で毎月何万円も飛んでいる
- 売上がないのに運用に手がかかり過ぎる
などだと長続きしません。
実は、僕は上記のような状況だったので、コストや運用を見直しました。
チャレンジし続ける状況をいかに整えるか、が大事なのです。
というわけで、アプリ開発専業になって一攫千金を狙うのはお勧めしません。
アプリの収益が安定するまでは、開発案件の受注などをすべきです。
以下の記事でおすすめのエージェントサービスを紹介しています↓
2. 熱意の保てないことはやらない方が良い
アプリをたくさんリリースしていると、個人で全てのアプリをサポートするのは難しくなってきます。
すでにアプリをリリースしていると経験があるかもしれませんが、
- 長期的に考えても芽が出なさそうなアプリがある(でも運用は必要)
- 運用が大変過ぎて、放置しているものがある
これらの場合、もうそのアプリを育てるという熱意が失われていることが多いです。
ユーザーさんに迷惑が掛からないのであれば、放置していても良いと思いますが、問い合わせやクレームに繋がっているのであればクローズすべきと思います。
なぜなら、
- 問い合わせへの対応コスト(そもそも問い合わせが来るのがストレス)
- 対応を放置していると悪い評価やレビューがつけられる
と開発者とユーザーそれぞれにとって良いことがないからです。
僕はサポートしきれないことで、ユーザーさんに迷惑をかけてしまうものは断腸の想いでクローズしています。
自分のサービスがなくなるのは悲しいものですが、運用しきれないものは覚悟を持ってクローズしましょう。
変化が激しいならチャンスもある
スマートフォンのプラットフォームは頻繁にOSがバージョンアップされるので、新OSヘの対応が大変です。
ですが、その分バージョンの足切りなどがあり、新陳代謝が発生します。
変化が激しいということは、ライバルが減ってチャンスにもなるということ。
流れに食らいつき続けると、いつか結果が出る時があると思います。
その時が来るまで、頑張って挑戦し続けましょう!
おわりに
全体的にアプリ開発で稼ぐのは難しいことをお伝えする記事になりました。
しかし、お金という形で返っては来なくても、サービスをリリース・運用する経験は自分の力になります。
アプリ開発に稼ぎを依存するのは危険ですが、チャレンジできる環境を作りつつ、挑戦してみると良い経験が積めるのではないかと思います。
僕も、長い目でチャレンジし続けます。
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では、また。