ネイチャーエンジニアの足あと

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アプリ開発でチュートリアル突破率を向上させる方法【よくある離脱ポイントも紹介】

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リリースしてるアプリで、ユーザーがチュートリアルを突破してくれない…

チュートリアル突破率を上げたい!

こんな悩みを解決します。


ネイチャーエンジニアの亀田です。


僕は今まで9本ほどの個人アプリをリリースしてきました。

>> 個人アプリは稼げるか?合計9本のアプリをリリースした開発者の話


アプリを世に出すからには、ユーザーさんに長く・たくさん使ってもらいたい!


そのための第一歩が「チュートリアル」。


正直開発者にとっては面倒な実装になりますが、来てくれたユーザーにアプリの使い方を知ってもらう、大事なステップです。


このチュートリアルいかんで、その後のユーザーにもっとアプリを使ってもらうこともできます。


僕はアプリを出す度に、この「チュートリアル」に頭を悩ませてきました


たくさん悩んで色々と試した分、ノウハウも溜まりました。


過去の悩んだ自分のような方々のヒントになればということで、


今回は、


・チュートリアルの突破率ってどれくらい?
・チュートリアルでつまずきやすいポイント
・チュートリアル突破率の落とし穴


をお伝えします。




 

チュートリアルの突破率ってどれくらい?

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ではチュートリアル突破率の目標はどれくらいに設定すれば良いのか?


僕はチュートリアル突破率は、80%前後であれば合格ラインとしています。


突破率が60%台とかの場合は、チュートリアルの改善を続ける運用です。


ちなみに、チュートリアル突破の定義は「プレイヤーが自由に行動できるようになるまで」。


チュートリアル後も必要な機能説明などはしますが、チュートリアル完了後にはコア機能の使い方は理解している状態を目指します。

チュートリアルでつまずきやすいポイント

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目標の突破率の妨げになる要素はどんなところか?


僕の経験上は、以下のような点でした。

1. 次の操作が分かりづらい
2. 待ち時間がある
3. 自由入力がある


詳しく解説していきます。

1. 次の操作が分かりづらい

次に何をやっていいか分からなくなると、離脱して戻ってこないことが多いです。


開発側が「これは細かく説明しなくても分かるかな?」とか思っているところで、結構つまずきます。


なので、チュートリアルにおいては、親切すぎるくらいに次の行動を示すべきです。


例えば、


・次に押すボタンを矢印などで示す
・次にすべき行動を言葉で画面上に表示する(チュートリアル文を飛ばす人がいる)
・チュートリアル中に不要なボタン、UIは極力出さない


ほとんどの人は分かりそうだけど、分からない人もいるかもな」という微妙な感覚の時。


迷ったらガイドを入れておくべきです。

2. 待ち時間がある

待ち時間があると、ユーザーはアプリから離れ、2度と戻って来なくなる可能性があります。


例えば育成ゲームで、何かが育つまで待つ


この待ち時間をチュートリアルに含むと、ユーザーが離脱する可能性があります。


これをチュートリアルに含めるのには、2つのリスクがあるんです。


1つ目は、画面が止まっているのが理解できず不具合と思って終了する。


2つ目は、自分のペースで進めずに不安になる、イライラする。


チュートリアルでは時間短縮などして、できるだけ待ち時間を作らないようにするのが良策です。

3. 自由入力がある

名前入力などの自由入力でも、一定数つまずきます。


名前入力時、テキストフィールドだけポンと置いてあると進めないユーザーが出てくる可能性があります。


とはいえ、名前登録が必要なゲームもありますよね。


僕の場合は、テキストフィールドの初期表示に、「ここをタッチして名前を入力」などを表示しています


あとは、入力初期値をあらかじめ入れておく、とかも1つの手です。

チュートリアル突破率の落とし穴

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チュートリアル突破率を上げるのは、良いことなのですが、この数字だけにとらわれると、思わぬ落とし穴にハマります。


例えば、「チュートリアルは短いほど良い」という罠。


確かに、チュートリアルが短いほど突破率は上がります


極端な話、1枚の画像に全ての説明を詰め込んで、OKを押させて終わりなら、ほぼ100%の突破率になるでしょう。


しかし、ユーザーに長くゲームやアプリを使ってもらうことを踏まえると、あまりオススメしません。


チュートリアルで触れていない機能は、のちのプレイでユーザーに使ってもらえる可能性が低くなるからです。


僕がやってしまった例としては、チュートリアル中に「詳しくはヘルプを読んでね」みたいにしたところ、その機能はほとんど使われず…。


当然、無駄に長いチュートリアルにはすべきでないですが、説明すべきコアな機能はチュートリアルで触れておくべきです。

おわりに

今回はチュートリアルについてお伝えしました。


チュートリアルを作る際は、以下の点を意識しましょう。

・ガイドは親切すぎるほどに入れる
・ユーザーが待つ時間は作らない
・自由入力は極力させない、または簡単にする


しかし実は、チュートリアル後にもまた厳しい世界が待っています


チュートリアルを突破したとしても、翌日またアプリを使ってもらうのはとても難しいんですね。


1週間後まで使い続けてもらうのはもっと難しい。


そのために、「ログインボーナス」などを入れたりするわけですが、ただ機能を詰め込んでも思ったような成果は出ません


大事なのはユーザーが行動してくれる「ストーリー」を作ることです。


そのあたりは、以下の本に分かりやすく書いてあるのでオススメです。

この本は、ゲームバランスやUXなどの基本的な考え方を解説している本なのですが、この本の著者の方は「ユーザーのストーリー」を大事にされていて、本の後半でその大事さに触れていて、とても参考になる考え方です。


せっかく配信したアプリ、多くのユーザーさんに使ってもらえるようにしたいですね!


この記事があなたのお役に立てば嬉しいです。


では、また。